結婚式のご祝儀袋|選び方・書き方・入れ方・包み方|
2025.3.5

結婚式に出席する際、悩みがちなのがご祝儀袋のマナー。正しい選び方から書き方、お金の入れ方まで、細かいルールがたくさんあります。この記事では、初めての方でも安心して準備できるよう、ご祝儀袋に関する基本的なマナーと実践的なポイントを分かりやすく解説します。
ご祝儀袋の選び方
結婚式のご祝儀袋選びは、水引の種類や関係性によって変わります。適切なご祝儀袋を選ぶことで、新郎新婦への心遣いが伝わります。水引の意味や関係性別の選び方、のし袋との違いなど、基本的な知識を押さえて、失礼のないご祝儀袋を選びましょう。
水引の種類と意味
水引には主に「蝶結び」と「結び切り」の2種類があります。結婚式には「結び切り」の水引を選ぶことが基本。これは「二度と解けない=幸せが永続する」という願いが込められています。
- ・蝶結び:何度でも結び直せるため、お見舞いなど繰り返し起こることに使用
- ・結び切り:一度結ぶと解けないため、結婚など一生に一度のお祝いに使用
金銀の5本や7本の水引が一般的ですが、親族の場合は10本の水引が入った高級感のあるものを選ぶとより丁寧です。
関係性別の適切なご祝儀袋
新郎新婦との関係性によって、選ぶべきご祝儀袋は異なります。
- ・親族:高級な十本結びの水引が入った袋が適切
- ・友人・知人:五本または七本結びの金銀水引の袋
- ・会社関係:七本結びの金銀水引が一般的
特に親しい間柄でも、カジュアルすぎるデザインは避け、シンプルで格式のあるものを選びましょう。具体的には、白地に金銀の水引があしらわれたものが無難です。
のし袋との違い

ご祝儀袋とのし袋は似ていますが、用途が異なります。
- ・ご祝儀袋:結婚式や慶事に使用する専用の袋で、水引が印刷または付けられている
- ・のし袋:様々な贈り物に使える汎用性の高い袋で、用途に応じて表書きを変える
結婚式には必ずご祝儀袋を使いましょう。一般的なのし袋を使用すると失礼にあたることがあります。また、ご祝儀袋は中袋が付いているものを選ぶと安心です。
ご祝儀袋の書き方
ご祝儀袋の表書きや金額の記入には独特のルールがあります。正確に美しく書くことで、新郎新婦への敬意を表しましょう。表書きの種類や金額の書き方、名前の記入方法、夫婦での連名方法など、書き方の基本を理解して丁寧に仕上げることが大切です。
表書きの書き方(寿・御結婚御祝など)
表書きは中央上部に記入します。一般的な表書きには以下のようなものがあります:
- 「寿」:最もシンプルで一般的
- 「御結婚御祝」:格式高い書き方
- 「祝御結婚」:親しい間柄の場合
表書きは薄く印刷されている場合が多いので、その上からなぞるように書きます。迷った場合は「寿」が無難です。文字は中央に来るように、丁寧に書きましょう。
金額の書き方(旧字体・漢数字の書き方、金額の目安)
金額は表書きの下に旧字体の漢数字で記入します。
- ・1万円→壱萬円
- ・3万円→参萬円
- ・5万円→伍萬円
- ・10万円→拾萬円
書き間違いを防ぐため、練習用紙で事前に練習しておくことをおすすめします。数字は太く、はっきりと書くことで、金額の読み間違いを防ぎます。
自分の名前の書き方(フルネーム?名字だけ?)
名前は表書きの右下に記入します。基本的にはフルネーム(姓名)で書くのが正式です。
- ・会社関係の場合:姓のみでも可
- ・親族・友人の場合:フルネームが望ましい
名前は小さくなりすぎないよう注意し、表書きや金額と適度なバランスを取りましょう。また、会社を代表して出席する場合は、会社名と個人名を併記します。
夫婦で出席する場合の連名の書き方
夫婦で出席する場合は、連名で記入します。
- 基本的には夫の名前を先に書き、その横に妻の名前を書きます
- 例:山田太郎・花子
- もしくは「山田太郎・同 花子」と書くこともあります
ご祝儀の金額は二人分をまとめて一つの袋に入れるのがマナーです。それぞれ別々のご祝儀袋を用意する必要はありません。
筆ペンとボールペン、どちらを使うべき?インクの色は?
ご祝儀袋を書く際は、筆ペンを使用するのが基本です。
- 筆ペン:格式が高く、表書きや金額に適している
- ボールペン:中袋の住所など細かい部分に使用可
インクの色は黒が基本です。青や赤は使用しないようにしましょう。筆圧に注意し、裏面に文字が透けないよう気をつけてください。また、油性ボールペンは滲みやすいので避けましょう。
中袋の書き方
ご祝儀袋には中袋が含まれていることが一般的です。中袋には金額や住所、氏名を正確に記入することで、誰からのご祝儀かを明確にします。中袋の正しい書き方を理解して、受け取る側が困らないように丁寧に記入しましょう。
金額の書き方と入れる場所
中袋の表面には、ご祝儀の金額を記入します。
- 上部中央に「御祝金」または「御礼」と書きます
- その下に金額を漢数字で記入します(例:金 伍萬円)
- 表面に記入する金額は算用数字でも構いません(例:金 50,000円)
中袋の裏側にお札を入れ、金額が見えるよう上部を少し出しておくと丁寧です。
住所と氏名の書き方
中袋の裏面には、自分の住所と氏名を記入します。
- 上部に郵便番号と住所を書きます
- 下部に氏名をフルネームで記入します
- 連名の場合は、表書きと同様に夫の名前を先に書きます
住所は略さず、丁目や番地まできちんと記入しましょう。これは、お返しの品などを送る際の宛先になります。
中袋がない場合の対処法
ご祝儀袋に中袋が付いていない場合は、以下の対処法があります。
- 文房具店や郵便局で中袋だけを購入する
- 白い封筒を中袋の代わりに使用する
- その場合も同様に表に金額、裏に住所と氏名を記入する
急いでいる場合は、白い紙にお札を包み、住所と氏名を書いたメモを同封する方法もあります。ただし、可能な限り正式な中袋を用意することをおすすめします。
ご祝儀袋の入れ方・包み方

お金の入れ方や包み方にも正しいマナーがあります。新札を使い、正しい向きで丁寧に入れることで、新郎新婦への祝福の気持ちが伝わります。お札の向きや折り方などの細かいポイントを押さえて、心を込めたご祝儀を準備しましょう。
お札の向きと入れ方
ご祝儀には、新札を使用するのがマナーです。
- お札は肖像画が表になるようにします
- お札は向きをそろえて入れます
- 折り目がつかないように注意します
具体的には、お札の肖像画(聖徳太子や福沢諭吉など)が上を向くように、中袋に入れます。複数枚のお札はすべて同じ向きにそろえるのがポイントです。
ご祝儀袋の折り方と包み方
ご祝儀袋の包み方にも正しい手順があります。
- 中袋にお札を入れます
- 中袋の上部を三つ折りにして収めます
- 表書きが見えるようにご祝儀袋に入れます
- ご祝儀袋の蓋を閉じます
ご祝儀袋にしわや汚れがつかないよう、清潔な手で丁寧に扱いましょう。また、当日はハンカチなどで包んで持参すると、汚れや破損を防ぐことができます。
よくある質問
結婚式のご祝儀に関しては、様々な疑問や不安が生じるものです。ここでは、多くの方が抱える一般的な質問に答えていきます。金額の相場や緊急時の対応策など、実際の状況で役立つアドバイスを参考にして、安心して結婚式に臨みましょう。
Q.いくら包めばいいの?相場と包み方のマナー
ご祝儀の金額は、新郎新婦との関係性によって異なります。
- 親族(両親・兄弟):10万円以上
- 親しい友人・職場の同僚:3〜5万円
- 知人・遠い親戚:2〜3万円
金額は4や9を含まない数字にするのがマナーです。これは「死(し)」や「苦(く)」を連想させるためです。たとえば、3万円や5万円が無難です。
Q.ご祝儀袋を買い忘れた!どうすればいい?
当日ご祝儀袋を忘れてしまった場合の対処法です。
- 式場近くのコンビニやドラッグストアでも購入できる場合がある
- ホテルの場合はフロントや売店で販売していることも
- 最悪の場合は、白い封筒に「御祝」と書いて代用する
急いで書く場合でも、丁寧な字で書くよう心がけましょう。また、中袋がない場合は、白い紙にお札を包み、名前と住所を書いたメモを同封します。
Q.インクで汚してしまった!書き直してもいい?
ご祝儀袋を書いている途中で間違えた場合の対処法です。
- ・小さな汚れなら修正液で直すことも可能
- ・大きく汚してしまった場合は、新しいご祝儀袋を用意するのが無難
- 時間がない場合は、別の場所に書き直すか、汚れが目立たない工夫をする
特に表書きや金額は訂正せず、新しいご祝儀袋に書き直すのがベストです。修正液を使う場合は、完全に乾いてから上から書き直しましょう。
まとめ
結婚式のご祝儀袋には、選び方から書き方、入れ方まで、様々なマナーがあります。適切な水引のご祝儀袋を選び、表書きと金額を丁寧に記入し、新札を正しい向きで入れることが大切です。関係性に応じた金額を包み、細かいルールを守ることで、新郎新婦への祝福の気持ちが伝わります。
この記事で紹介したポイントを押さえれば、ご祝儀袋の準備で困ることはありません。マナーを守った丁寧なご祝儀袋で、大切な人の門出を祝いましょう。不安な点があれば、この記事を参考に事前に準備を進めることをおすすめします。
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